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下顎吸着義歯のセミナーに参加

10月3日(土)、4日(日)の2日間、秋雨の降る東京は御茶ノ水、GC東京支店にて、株)GC主催による デンチャーテクニックセミナーに参加しました。講師の先生は、東京都調布市でご開業の阿部二郎先生です。

 

実はこのセミナー、キャンセル待ちを実に3回(初回以外は日程調整がつかず已むなずキャンセル)も繰り返してしまい、待ちに待っての参加でした。

 

そして、念願叶って今回の参加となりました。

1日目は終日講義。

 

主に総義歯に必要な解剖学的な知識を復習。上顎総義歯では比較的簡単な辺縁封鎖による吸着が、なぜ下顎総義歯では難しいのか、その診査診断のポイントと下顎総義歯の吸着のポイントを教わりました。また、総義歯の歴史についても講義し、私の祖父の代に主流だったモデリングコンパウンド印象から格段に物性が向上したシリコン印象に時代が変貌したことで、吸着義歯の作製が可能になったことがわかりました。

 

2日目は終日実習。初めての経験でしたが、実際に患者様を2名お呼びしての口腔内での実習を行いました。実際の診査診断から始まり、スナップ印象から精密印象までの実習です。さすがに周囲に参加者(ドクターが20数名)がいる状態だったため、目線が気になり変に緊張します。私も印象採得をやらせてもらいました。実際に操作しながら隣にいる先生に質問し、勘所を知ることは大変勉強になりました。

 

実習は、東京GC支社の1Fショールームのユニットを使用したため、ガラスウィンドの外の通行人から中が見えるため、「この白衣の集団は一体何をしてるのだろう?」と通行人に思われたに違いない。

 

昼食時間はランチョン形式の講義。お手伝いに来てくださった亀田行雄先生によるインプラントオーバーデンチャーのお話を聞く機会がありました。総義歯のセミナーにインプラント?と思いましたが、インプラントと総義歯を併用することで更なるQOL(Quality of Life クオリティ・オブ・ライフ)の向上が望めるケースもあることを教えてくれました。

 

午後からは吸着義歯作製のための印象用咬合床作製の実習、そして2種類(もう1つはイボクラのBPS)の精密印象を実習。

 

あっという間に時間が経過し、その後質疑応答も含め全部終えたのが、予定時刻を1時間オーバー(事前に予告あり)した大変中身の濃いセミナーでした。科学的に下顎吸着の仕組みを証明し、ポイントを押さえれば誰でも出来ることを目指し日々勉強している、そんな阿部二郎先生の真摯な姿を非常に尊敬します。2日間ありがとうございました。