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臨床カリオロジー2009 に参加(後編)

10月30日(土)、11月1日(日)の2日間、ビジョンセンター秋葉原 にて 有)エルバ の主催による 臨床カリオロジー2009 に参加してきました。講師にスウェーデン イエテボリ大学カリオロジー科から、Dowen Brikhed教授 と Peter Lingstrom教授を迎えて2日間に渡って講義して頂きました。

 

講義2日目の 11月1日(日)は、オブサーバーで参加してた岡本教授の誕生日だったため、開始早々、ハッピーバースデイの歌を参加者全員で歌ってからスタート。

 

今回は根面カリエス歯牙酸蝕症について

 

スウェーデンでは、若年者のう蝕の発生率は減少し、年齢を重ねていっても自分の歯で噛める方が増えているそうです。しかし、加齢とともに歯肉が痩せ、今まで歯肉に覆われていた象牙質根面が露出し、う蝕に羅患する 根面カリエス が問題に。これについては、超高齢化社会に突入してる日本でも言える問題だと思います。その場合の予防法は大きく開いた歯間にフッ素を塗布した歯間ブラシを積極的に入れることだそうです。

 

また、うつ病や過食症などの嘔吐によって胃液の逆流による 歯牙酸蝕症 の講義も受けました。これは、強酸性の胃液が嘔吐で歯牙に付着すると、表面が溶けてしまうもので、実際に前歯部のエナメル質が溶けてしまった患者様を何人も見てきたので、とても参考になりました。

 

また、歯牙酸蝕症 は、普段飲用してるジュース類でも起こします。意外にも、炭酸飲料やスポーツ飲料よりも、黒酢や栄養ドリンクなどがpHが低く、エナメル質を溶かしやすいことを教わりました。日常的に栄養ドリンクを飲んでいる私としては、ちょっと複雑な思いがします。

2日間通訳付きの講義でしたが、非常に判りやすく説明して頂いたので、カリオロジーの知識が頭のなかで整理することが出来ました。記念に写真を御願いしたところ、快く応じてくれ、最後までフレンドリーにして頂いた2人の教授に感謝しています。ありがとう御座いました。